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里山の風景。

梅雨入りに向けて、また少しずつ姿を変えている里山へ行ってきました。


盆地では、すでに咲き終わった藤の花も、涼しい山の中では今が見ごろを迎えるものもあります。

多い茂る緑の中に、青色に咲く山野草はとてもきれいです。


5月末頃に胞子葉を出すシシガシラ。
(シシガシラ科ヒリュウシダ属)
獅子のたてがみに似ているとされる緑色の栄養葉を出した後、写真のように胞子葉を垂直に出し、少し頭を下げながらやがて緑色へと落ち着きます。
この辺り一帯は強い赤みを帯びている胞子葉が多かったです。

枯れた木の根に根を張るシダ。


山では、こうして植物が植物を生み出すサイクルが繰り返し行われています。
中には、環境変化などによって、私たちが知らない間に絶滅危惧種として扱われている植物も少なくありません。

思えば、春を伝える身近な植物、たんぽぽもその一つ。
都市化が進んでいるエリアでみるたんぽぽは、外来種ばかりになりました。
ですが、里山では今でも在来種のたんぽぽを見る事ができます。

これは都市化を進める際に、在来種の生息地が奪われ、そこにセイヨウタンポポ(外来種)が入り込んだことが要因となったと言われています。
加えて、同種かつ別株からの花粉でしか受粉できない特徴を持つ在来種のたんぽぽは、少しずつ、数を減らしていってしまっているのだそうです。

今身の回りにある自然と、庭を慈しみながら生活をしていきたいですね。

柏原