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在来種の力
当社ではいくつかの里山を管理させて頂いている関係もあり、作庭に使う樹木や草花を山から堀上て使う事が多々あります。いわゆる山採り樹木です。里山に自生する樹木は、厳しい冬の積雪を乗り越え、わずかに差し込む光を求め精一杯に枝を広げて生きています。樹木にも性質があり、日当たりを好む物もあれば日影を好む物もあり、それぞれが役割を持ち、支え合って共存共栄している場合もあれば、種が落ち発芽しても、途中で成長の早い樹木に太陽の恵みを奪われて立枯れしてしまうと言う現実もあります。人間社会と同じ事が自然界でも起きているんですね、そしてそんな樹木達の歳時記や物語が庭で表現出来る事がこれから大切なのではと思っております。珍しい高山植物や華やかな園芸品種を扱う事も決して駄目とは思いませんが、植物も人と同じでならばなら自分にとって一番良い環境で生き抜きたいのです。私の経験からしてその様な庭からは強い生命力が発揮され必ずやその家庭においてパワースポットとなって行くと確信しております。是非一度「身近な自然」について見直してみて下さい。