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庭と自分

今日は植物の年間管理をさせて頂いている塩尻市のK様邸にて草花植栽。
緊張感溢れる庭なので、慎重に山野草等を植えさせて頂きました。
写真はヤマシャクヤク

この庭は全国的にも有名な庭師さんが20数年前に作られた庭です。
光栄にも今は亡きご主人様にご指名を頂き、庭の年間管理を任されております。
写真では伝える事の出来ない空気がこの庭には流れていて、
いつも何かを考えさせられてしまいます・・・。
例えば三重県の伊勢神宮や、格式高い京都の寺社仏閣の庭園を拝見する際、
砂利を踏む足音や、自分の存在その者がそこの空気を汚してしまっているような・・・。
鬱蒼と茂る樹齢何百年もの植木や、静かにこちらを見つめる石庭が、まるで僕に向かって、帰れ、帰れ、と連呼しているかのような感覚です。
きっといい物とは、遥か時空を超え
現代を生きる私達の視覚や聴覚を一瞬でつき抜け、勢いよく感覚に訴えてきます。
「永和の価値」を生み出す先人達の庭作りに比べ、自分は何てちっぽけなものか・・・。
年に数回はある、庭と自分の位置づけが垣間見れた一日でした。